癌の転移に関する情報をお届け|病を克服する手立て

院内

転移したがんを叩く方法

手術後5年間は要注意

医師

毎年多くの人ががんを患い、医療機関を受診して治療を受けています。その中には外科手術を受けてがん病巣を摘出し、治療できたという患者さんも少なくありません。しかしながらがんは、いったん治ったと思っても油断できない病気です。手術で病巣を摘出しても、目に見えないがん細胞が体内に残されている可能性があるのです。そうしたがん細胞が原発部位で再び増殖し、検査で認められるようになった状態を再発と言います。がん細胞は元の原発部位にとどまっているとは限らず、血液やリンパの流れに乗って離れた臓器に散らばるかもしれません。別の臓器やリンパ節・骨などに定着して増殖したケースを転移がんと呼びます。転移がんも原発がんと同様に早期発見が重要です。がんは何年もかけて検査に引っかかるほどの大きさにまで成長するものですから、手術後も5年間は注意しなければなりません。この間は定期的に通院して検査を受けることで、仮に転移していても早く発見できるため適切な治療が受けられます。転移しやすい場所はがんの種類によって特徴があり、肺や肝臓・脳・骨など血液の流れの集中する部分が多くなっています。

これだけある転移対策

転移がんへの対策は、転移した場所や程度と患者さんの体力によって変わってきます。転移個所が肺や肝臓など一部の臓器にとどまっていて条件が適合すれば、病巣の切除手術が行われる場合もあります。体力等の問題で手術ができないケースでも、放射線治療によって転移がんを叩くことができます。標準治療として採用されているX線やガンマ線の他、一部の病院では先端医療として陽子線や重粒子線も使われています。最近では正常細胞への影響が少ない強度変調放射線治療を導入する病院も増えてきました。がんが転移している状況では、血流に乗ったがん細胞が全身に散らばっているケースも少なくありません。そうした症例では手術や放射線治療よりも抗がん剤治療が有効です。抗がん剤は転移がんの大きな腫瘍を縮小させる効果の他、検査に引っかからない小さながん細胞を殺す作用も持っています。こうした標準治療以外でも、自己免疫を強化する免疫療法は転移がんに最も強い先端医療と言えます。先端医療には高額の費用もかかりますが、あらゆる可能性を試したいという人も少なくないものです。がんの転移が見つかったとしても、治療の道はまだまだ多く残されているのです。